英語を勉強しはじめるとき、目標を「洋画を字幕なしで見られるレベル」という風に考える人は多いのではないでしょうか?
事実、字幕なしで困らないようになれば英語上級者と言えるでしょう。
今回は、英語学習をするなら外せない6つのおすすめ映画を筆者の独断と偏見で紹介します!
映画鑑賞は英語学習にうってつけの方法
日本にいると、なかなか生の英語に触れる機会はありませんよね。逆に海外にいても、日系企業で働いていたりワーキングホリデーや語学留学でまわりが日本人だらけになってしまったりすると、思いのほかネイティブの英語を聞くチャンスは少ないもの。
そんなとき、気軽にできて役立つのが映画鑑賞です。
アメリカ英語、イギリス英語、いろいろありますが、字幕なしで洋画を観られるようになれれば大したもの。ここまでくれば、海外での日常生活はおろか、大学の授業についていくことも夢ではないでしょう。
ここでは10代のころから約10年間海外生活を送った筆者が、実際に役立つと思った(もちろんストーリーも良い)作品をいくつか紹介します。
もちろん、いきなり字幕なしは無謀。まずは字幕を入れて観て、慣れてきたら字幕を外すという方法をおすすめします。
英語学習に役立つおすすめ映画6選
「映画鑑賞=英語学習にうってつけの方法」だとしても、なんでもかんでも観ればいいというものではありません。映画の内容やジャンルによって、英語レベルがまったく違うからです。例えば、ストーリーがわかりやすいアクション作品と専門用語が多用されるミステリー作品では、どちらが初心者向けでしょうか?
下記で紹介するおすすめ映画は、筆者が個人的に簡単だと思う順に並べておきます。
【1】ハイスクール・ミュージカル
筆者が高校時代、何度も繰り返し観たおすすめ映画「ハイスクール・ミュージカル(High School Musical)」。
バスケットボール一筋だった男の子と成績優秀で真面目な女の子が、ひょんなことからミュージカルと真摯に向き合っていく様を描いた作品です。
高校生の割とありがちな恋愛ものなので話も理解しやすく、英語に関しても、時折出てくるスラング以外はほとんど中学レベルと言っていいかもしれません。初心者にはおすすめ。
ミュージカルが苦手という人も、「雨に唄えば」や「メリー・ポピンズ」、「サウンド・オブ・ミュージック」ほどクラシックなミュージカルではないので、気軽に楽しむことができます。
シリーズものですが、個人的におすすめなのは第一作目です。
【2】ステップ・アップ2
アメリカのダンス映画ですが、日本での劇場公開はなく、DVDスルーされてしまった作品「ステップ・アップ(Step Up)」。こちらもシリーズものですが、特におすすめなのは「ストリートダンス×クラシック」をモチーフにした第二作目です。
第一作目と第二作目は微妙につながっているところもあるので(ただし主人公は違う)、気になる人は第一作目から観てみてもいいかもしれませんね。
仲間たちとぶつかり合ったり仲直りしたりと登場人物の行動や感情の動きがわかりやすく、英語の勉強にはうってつけです。
【3】呪怨
“あの”日本を代表するホラー作品「呪怨(The Juon)」に英語版があることを知っていましたが?
もちろん内容自体は違うものの、基本は一緒。基本的なストーリー(呪われ方)を知っている人であれば、物語展開の予想も立てやすく、スルリと英語が頭のなかに入ってくるはずです。
英語版とはいえ、舞台は日本。アメリカのホラー作品でよくありがちな瞬間的な怖さでなく、ちゃんと日本ならではのおどろおどろしい恐怖が再現されています。
【4】ラッシュアワー3
英語学習にとって強い味方になってくれるのはアクション作品の数々。なかでも筆者がおすすめしたいのは、ジャッキー・チェーン主演の「ラッシュアワー3(Rush Hour 3)」です。
アクションものは専門用語が比較的少なく、また戦闘シーンが多いため、英語初心者~中級者でも割とわかりやすいつくりとなっています。
特に「ラッシュアワー3」には、海外進出を果たしている真田広之さんが登場するのでおすすめです。
【5】ハリー・ポッターシリーズ
「今さら!?」と言われてしまいそうですが、典型的なイギリス英語に触れたいという人には全シリーズ制覇してほしい作品のひとつです。なぜなら、日本人は基本的にアメリカ英語とともに育ってるから。
ほかにも「ブリジット・ジョーンズの日記」や「ラブ・アクチュアリー」などイギリスっぽい作品はたくさんあるのですが、いまいち日本人受けしないことがあるようなのです(※個人差はあります)。
わかりやすくクイーンズ・イングリッシュを使う彼らの英語は非常に理解しやすく、シリーズを重ねるごとに、あるいは物語が複雑化していくごとに英語が難しくなっていくのが特徴の「ハリー・ポッター(Harry Potter)」シリーズ。
段階的に英語力をアップさせたい人におすすめです。
【6】ラブリー・ボーン
さて、ここまでくればもう少し難しい英語に踏み込んでも問題ないでしょう。
先日、別途運営サイトで紹介した「ラブリー・ボーン(The Lovely Bones)」は殺人事件を題材としたちょっと悲しくも儚い、でもなぜか前向きになれるサスペンス映画です。
終始静かでミステリアスな雰囲気で進んでいくので、物語の完全把握には初中級以上の英語力が必要不可欠。ただし、サスペンスでありながらファンタジー要素も含んでいるので、リアリティーに欠ける作品が苦手という人にはあまりおすすめできません。
被害者がいて、犯人がいて、それを追跡する者がいる。けれど専門用語はほとんど出てこないので、日常会話を勉強するにはうってつけです。
まずは自分でもできるレベルから
映画鑑賞で英語学習をはじめようという人は大勢います。でも、そのうちの何人が継続して勉強することができているのでしょうか?
「え? でも映画を観るだけでしょ? 映画鑑賞は好きだし……」
もちろん、そんな人もいるはずです。でも、ただ映画を観ることとと映画から英語を学ぶことはまったく違います。
そこを勘違いしていると、全然英語力が上がらないからと挫折しがちに。それだけは避けたいですよね! そんなときは、「自分ができる」と思っていることから少しレベルを下げて、まずはモチベーション維持に努めましょう。
例えば、自分で「英語字幕があれば大丈夫かな?」と思う人は、「日本語字幕からはじめてみよう」という風に。例えば、「わからないところだけ英語字幕にしてみよう」と思う人は、「最初から英語字幕にしよう」という風に。例えば、「もうそろそろ字幕なしでいける!」という人は「もう少しだけ字幕付きで観てみよう」という風に。
意識して映画を観るだけで英語の勉強になる。
英語学習者にとって、さらにもし映画鑑賞が好きな人であればなおさら、こんなに素晴らしいことはありませんよね。これからの時代、英語はマストスキルのひとつになってきます。
「どうせ日本から出ないし」「海外に行ったとしても旅行程度だから」
そう考えていた人も、この機に英語学習を取り入れてみませんか?