驚くぐらいに息がぴったり合っていることを表現したいとき、英語ではなんと言ったらよいのでしょうか?
言い回しはいろいろですが、代表的な表現のひとつが「We finish each other’s sentences.」。
決まり文句のようなものなので、ひとまとまりとして覚えてしまいましょう。
本記事は2023年11月に執筆されたものです。
「We finish each other’s sentences.」の意味
「We finish each other’s sentences.」の意味は、
- 以心伝心である
- 気が合う
です。
直訳すると「我々は互いの文章を終わらせることができる」となるこちらのフレーズですが、要は、互いの言葉を終わらせられるぐらい息ぴったりだということですね。
例えば、こんな場合。
A: ふう、満腹満腹! 美味しかった。じゃあ、食後に……。
B: コーヒー!
A: お、わかってるねえ!
もしかしたら食後のデザートかもしれない状況で、ぴたりとコーヒーと当ててくる感じがまさに以心伝心と言えるでしょう。
なお、映画「アナと雪の女王」に出てくる曲の中には以下のような一節があります。
ハンス:We finish each other’s…(教えてよ、なにが好きか)
アナ:Sandwiches!(サンドイッチ!)
ハンス:That’s what I was gonna say!(僕と同じじゃないか!)
意訳としてうまいこと考えられているなと思ったものですが、直訳すると下記の通りになります。
ハンス:We finish each other’s…(僕たちは終わらせるんだ、互いの……)
アナ:Sandwiches!(サンドイッチを!)
ハンス:That’s what I was gonna say!(僕と同じじゃないか!)
本来は「以心伝心である」という意味の慣用句なんですが、ハンスが最後まで言い終えられなかったことで「僕たちは終わらせるんだ、互いの……」というふうに、直訳とさして変わらない意味になってしまっているんですね。
そこに、アナが「サンドイッチ!」と口を挟んだ。
これ、実はアメリカのテレビドラマ「アレステッド・ディベロプメント」の中の一節に出てくる、割と有名な言い回しです。
Michael: It’s like we finish each other’s…(なんだか俺たち……)
Lindsay: Sandwiches?(互いのサンドイッチを食べてしまったみたい?)
Michael: Sentences. Why would I say…(以心伝心だって話だよ。なんで俺が……)
Lindsay: Sandwiches?(サンドイッチ?)
アナと雪の女王に出てくるハンスとアナ、2人の掛け合いはこのオマージュだと考えられます。
この世界に「アレステッド・ディベロプメント」発祥の定番フレーズがあったかどうかは知りませんが、どちらにしろ、慣用句で「僕たち気が合うね!」と伝えたかったところ「サンドイッチ!」と返されたら、ハンスのほうは「サンドイッチってなんだ?」「突然ボケかましてきたぞ」と多少なりとも違和感のあるリアクションになるはずです。
ところが、そうはならなかった。
それどころか、ハンスは即座に「僕と同じじゃないか!」と返しています。あたかも端から自分もそう言おうとしていたかのように。
「本気でそう思っているわけではないのに、運命の相手(気が合う相手)だと思わせるような振る舞いをしてしまう」という、ハンスのこの後の動きに対しての伏線になっているのではないでしょうか。
映画の日本語訳は日本語訳で、なかなかうまく表現されていたと思います。
「We finish each other’s sentences.」を使った例文
「We finish each other’s sentences.」の使い方を紹介します。
I have a great friend. We finish each other’s sentences.
(素晴らしい友人がいるんだ。僕たち、とても気が合ってね)
A: Hey, I would like to have…
(ねえ、食べたいんだけど……)
B: Ice cream?
(アイスクリームを?)
A: Hahaha, we finish each other’s sentences!
(ハハハ、私たち以心伝心みたいね!)
まとめ
「We finish each other’s sentences.」の意味は下記の通りです。
- 以心伝心である
- 気が合う
映画などでは言い回しのオマージュなどがよく使われていたりするので、こうして元ネタを押さえておけばまた違った楽しみ方ができるかもしれませんね。
本記事を踏まえて、もう一度「アナと雪の女王」を見てみてはいかがでしょうか?