詩的な英語の言い回しを聞いて「ロマンチックだなあ」と感じることはあるかもしれませんが、ポエミーな表現はなにもポジティブなものだけではありません。
「kiss of death」もそのひとつ。
「死の口づけ」だなんて、なんだか不吉な予感しかしませんよね。神聖な雰囲気すら漂う表現ですが、実は、誰もが日常的に使うであろう言い回しを表したものだったりします。
「kiss of death」の意味
「kiss of death」とは、
● 命取りになるもの
を意味する表現です。
英英辞書にもこのフレーズが掲載されています。
If you describe something as the kiss of death, you mean that it is certain to cause something else to fail:
(出典:Cambridge Dictionary)
informal something that spoils or ruins a plan, activity etc
(出典:LONGMAN)
新聞などの記事で稀に見かけることもあるようですが、「informal」とされているので、論文など公式な場面での文章にはあまり使わないほうがよいでしょう。
でも、どうして「kiss of death」だなんて言うようになったのかな?
「(the)kiss of death」の由来は、聖書の中にある「ユダの接吻」だそうです。
イスカリオテのユダといえば、イエス・キリストを裏切った男。
十二人いる弟子のひとりでありながら、イエスを捕まえんとする祭司長たちに買収され、裏切りの合図としてイエスにキスをしたというところから来ているとのことです(厳密には、誰がイエスかわかるようにキスをしたのですが)。
「kiss of death」を使った例文
ここからは、「(the)kiss of death」を使った例文を紹介していきたいと思います。
(先週発覚したスキャンダルが命取りだった)
(彼女に家族の問題を相談したのが命取りだった。うわさ好きの口が軽い人だってわかったんだもの)
(たとえ本当だったとしても、ああやって言う必要はなかった。あれが災いのもとだった)
まとめ:裏切りのキスは災いのもと
由来が聖書だということもあって、なんだか神聖な雰囲気さえ漂う「(the)kiss of death」。
使い道はやや限定されていますが、覚えておいて損はありません。これをうまく使いこなせれば、ネイティブの人たちにも驚かれること間違いなしでしょう。
これを機に、聖書を英語で読んでみるのも面白いかもしれませんよ!
※本記事の情報は2022年12月時点のものです。
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