長く海外にいた人を見ると、
いいなあ、海外にいればそりゃあ英語ペラペラになるよね。私は日本にいるからそんなの無理無理!
こんなふうに言う人がまれにいます。
でも実は、中学生時代(人によっては小学生時代)から授業の一環として取り入れられている英語を日常会話レベルまで引き上げるのは、そう難しいことではありません。
もちろんグローバル化が進んだこの時代ですから、日本にいても可能なこと。
今回は、その方法のひとつとして、オススメの語学学習アプリとメリット・デメリットを紹介します!
なぜ「日本にいたら英語は身に付かない」と思うのか?
そもそもなぜ多くの人はこの国際化した社会において、いまだに「日本にいたら生きた英語が身に付かない」「海外留学でもしないと英語力が上がらない」と思っているのでしょうか?
海外生活約10年の筆者(@MochaConnext)からすると、英語の上達ということだけを考えるとコスパが良いのは断然日本で勉強すること!
何年海外にいたとしても、英語ができない人はできないし、たった半年や1年の語学留学でも頑張り次第ではグンと成長できるものです。なかには20年ほども英語圏で生活しているのに、挨拶程度しかできない人がいることもあります。
そう、海外にも日本人はたくさんいるので、日本語で生活しようと思えばできないこともないのです!
それならわざわざ日本の生活を全部捨てて海外に渡るより、まずは日本で確実に英語力を付けていったほうがいいと思いませんか?
そんなときに使えるのが無料で使える語学学習専用のアプリ。
なにより、日本にいながら留学経験もないのに英語がペラペラになれたら格好良いですよね!
アプリを使うメリット
もちろん、語学学習にアプリを役立てる理由は単に「コスパがいいから」というだけではありません。以下、箇条書きにしてみます。
- いろいろなタイプや国籍の人と知り合える
- 文化を含む英語を学べる
- 無料だと気軽に試せる
- 実際に海外に行く前に危険な人の判断能力が身に付く
まず、アプリを使用しているのはなにもアメリカやイギリス、カナダ、オーストラリアなど、メジャーな英語圏の人たちばかりではありません。
同じく英語を勉強している北欧の人や東南アジアの人、もちろん自分以外の日本人もたくさんいます。
人によって訛りがあったり話し方に特徴はありますが、実際に海外に出ても同じこと。むしろ、ワールドワイドでいろいろな人と友達になれるというのはアプリならではとも言えます。
次に、もし海外進出や外国人の友達を作りたい人にとって欠かせないのは、相手の文化に寛容になるということです。日本に独特な文化があるように、海外にも国や地域によって違った文化があります。英語はじめ、言語というのは文化ありき。
そこを無視してしまうと、思わぬすれ違いがあったり時に喧嘩になってしまったりするので、要注意です。
また、多くの英語学習アプリは無料でインストールすることができます。これもうれしいところ。月額で英会話教室やオンライン英語などをはじめる人もいますが、忙しい人や初心者だと、ちゃんと続けられるか不安ですよね。
そんなときでも気軽にはじめられるのが無料アプリのすごさです!
最後に、これは対日本人でも言えることですが、世の中良い人ばかりではありません。最初のうちは外国人と会話しているというだけでオープンになってしまいがち。
でも、経験を積んでいくうちに「あれ? ちょっとこの人様子おかしいかも…」「距離を置いたほうがいい人かも?」というふうに、危険察知能力が身に付いていくものです。これ、ゆくゆくは海外生活を目指している人は必ず鍛えておいたほうがいい能力なので、積極的にいろいろな人とかかわっていくようにすることをオススメします。
変な人ってけっこういます。様子がおかしいと少しでも感じたら距離を置くこと! 海外で事件に巻き込まれたとか洒落になりませんからね…。
オススメのアプリ5選
アプリだけで日常英会話をマスターできれば、
Hey, your English is really good! How did you study while in Japan?(ねえ、あなたの英語ってすごいわね! 日本でどうやって勉強したの?)
I just used some apps and made friends to hang out!(いくつかのアプリで友達作って、遊んでただけだよ!)
That’s cool!(格好良いわね!)
こんなやり取りも簡単にできるようになりますよ!
【1】TED
英語の流し聞きに最適なのは、いろいろな英語のスピーチが聴ける「TED(テッド)」。
内容はサイエンティフィックなものから次世代農業、動物についてなどさまざまで、話を隅から隅まで完璧に理解しようと思うと大変かもしれませんが、内容を把握する前にいろいろな人の英語に触れるという意味ではとても役立ちます。
メリット
- 動画が付いているのでスピーチの勉強になる
- ダウンロード機能搭載で、外出先からも視聴できる
- 通勤・通学時間などの隙間時間の有効活用に最適
- 英語のサブタイトルが付けられる
- 難しい語彙を覚えられる
- 海外で活躍する人たちの考えが聞ける
デメリット
- 人によっては内容が難しい
- 初心者向けではない(中級~上級向け)
- リスニングのみ
【2】HelloTalk
日本にいる外国人だけでなく、世界中に散らばった人たちと直接友達になりたいという人にオススメなのは「HelloTalk(ハロートーク)」です。
アプリ内課金はあるものの、ただチャットをするぐらいなら基本無料。
どんな人と友達になりたいのかを決め、その人に直接メッセージを送ることができます。ただし、時差やその人の忙しさによっては、なかなか返事が来ないことも。
なお、語学学習アプリというよりは言語交換アプリなので、英語を学ぶだけでなく日本語を教える立場になることもあります。
メリット
- 世界中の人たちと友達になれる
- 時差によってはリアルタイムのチャットも可能
- 呟き機能付きで、英語で呟くと文法を直してくれる人がいる
- 日本語能力も一緒に上がる
- 日本に住んでいる外国人と仲良くなれば、直接会ってスピーキングの練習ができる
デメリット
- 安全な人ばかりではない
- 出会い目的の人も多数
【3】Duolingo
パソコンのブラウザ版があって便利なのが、「Duolingo(デュオリンゴ)」。
英語学習に取り組みたいという人のなかには、その必要性はわかっていても「なかなかモチベーションが上がらなくて困っている」という人も多いですよね。
Duolingoは、そんな人にこそオススメ。
メリット
- フレーズや単語、文法をゲーム感覚で学べる
- 目標設定機能がある
- 自分のレベル(初級者か、それ以上か)が選べるので無理なく楽しめる
- ディクテーション機能搭載でリスニング力アップが見込める
- インプットだけでなくアウトプット(スピーキングやライティング)にも役立つ
- ちょっとした隙間時間に取り組める
- iPhoneでもAndroidでもダウンロードできる
デメリット
- 上級者には問題が簡単すぎる
- 無料版だと機能に制限がある(オフラインモードが使えない、等)
- 短期集中型の人には向かない
【4】mikan
これから大学受験やTOEIC、英検など、試験対策のために勉強したいという人に欠かせない「mikan(ミカン)」は、英単語を中心に勉強するための無料アプリです(アプリ内課金はあり)。
収録単語量はなんと20,000以上!
メリット
- 通勤・通学時間などの隙間時間で取り組める
- 学習記録が残るため、自分の苦手分野がわかる
- 4択テスト形式で、ゲーム感覚で楽しめる
- 単語の意味や使い方と一緒に、発音も覚えられる
- アプリなので「勉強している感」があまりない
- 使用者の多い書籍「ターゲット英単語1900」に対応でサポートアプリとしてかなり有能
デメリット
- 英単語のみに特化している
- 「my単語帳機能」が無制限に利用できるのは有料会員のみ
- 4択形式なので、スペルは別途自分で覚えるしかない
【5】ELSA
日本にいるとなかなか勉強しづらい分野はなんだと思いますか?
答えは、発音です。
「発音なんて通じればいいんだ!」
そう言う人もいますし、もちろんそれは事実。英語には訛りがあるので、日本語発音だったとしてもそれを気にしたり馬鹿にしたりする人はいまやほとんどいません。
でも、それはあくまで「伝わるレベルの発音」だった場合の話ですよね。なかにはこの「伝わる最低限のレベル」に持っていくのが大変という人もいます。そんな人にオススメなのは人工知能(AI)が発音を矯正してくれるアプリ「ELSA(エルサ)」です。
筆者の友達の話ですが、英語は昔から得意だったけれどいざ海外に行ってみたら、文法は合っているはずなのに「誰も英語を理解してくれなかった!」と言っていた人がいます。さすがにこうなると、困ってしまいますよね。
メリット
- 世界で800,000人以上の人が利用している
- うち、40%以上もの人が4週間以内に効果を実感している
- 2,000以上の頻出単語の発音練習ができる
- 正しい発音を身に付ければ、自信を持って海外進出できる
- 職場や面接、旅行中などによく使うフレーズの練習に最適
- 対AIなので、人前でミスをするのが恥ずかしい人でも入りやすい
- ELSAを27時間利用=アメリカの大学での1学期分の効果(見込み)
- 無意識に訛っているカ所を指摘してくれる
デメリット
- 対AIなので、孤独との戦い
- 人との対話練習にはならない
- 継続が苦手な人には向かない
また、日本では「エー、ビー、シー」とアルファベット(ローマ字)で英語を習う傾向にありますが、本来正しい発音を身に付けることにおいて重要なのは「フォニックス」のほう。
「フォニックス(Phonics)」とは簡単に言うと発音のルールみたいなもので、例えば「A」は「ェア(æ)」、「B」は「ブ(b)」、「C」は「ク(k)」というように、実際の発音に基づいてアルファベットを学んでいくものです。
これのなにがいいのかというと、知らない単語が出てきたときにも読めるということ。
それはつまり、会話のなかに知らない単語が出てきたとしても耳で音をキャッチして、大体のスペルが予測できるということにほかなりません。覚えておいて、あとで調べるということもできるわけです。
フォニックスを頭に入れておけば、実践的な場面で使う英語に非常に役立ちますよ!
隙間時間で勉強できるアプリは無料でも最強!
無料と聞くと、あまり使い勝手がいいイメージはないですが、英語学習のアプリにおいては当てはまらない場合がほとんどです。
もちろん、無料じゃ物足りない! という人は課金してグレードアップさせることも可能!
なんといっても、本と違ってスマホひとつで使えるのでかさばらることもなく、さらには通勤中や通学中などの隙間時間に取り組めるのが気軽でいいですよね!
日本にいながらにして留学気分が味わえたり、時に世界中の人たちと友達になれる、便利な時代になりました。本気で英語を勉強したいなら、使えるものはすべて使ってみることをオススメします。合う合わないを決めるのは、そこからですよ!