世界から見た昔の日本のイメージは「着物」「浴衣」「ホラー映画」「日本食」のようなものでしたが、いまやポップカルチャーも大事な日本文化のひとつ。
例えば、漫画は「manga」、アニメは「anime」なんて言います。
日英辞書で調べると「comic」「animation」と出てくるものの、日本由来の「漫画(manga)」「アニメ(anime)」とはややイメージが異なる場合があるんです。
なので、海外に行くとたびたび日本で生まれた作品の話題が持ち上がります。そんなときのために、今回は有名な漫画作品の英語タイトルをいくつか紹介します。
※本記事の情報は2023年10月時点のものです。
- 漫画の英語タイトル
- Demon Slayer
- Chainsaw Man
- Oshi No Ko
- Haikyu!!
- Attack on Titan
- Chihayafuru
- Detective Conan/Case Closed
- The Melancholy of Haruhi Suzumiya
- Made in Abyss
- SPY×FAMILY
- That Time I Got Reincarnated as a Slime
- Don’t Call It Mystery
- Jujutsu Kaisen
- The Promised Neverland
- Frieren: Beyond Journey’s End
- The Ancient Magus’ Bride
- Tokyo Revengers
- Natsume’s Book of Friends
- Death Office
- What Did You Eat Yesterday?
- Tokyo Ghoul
- Kuroko’s Basketball
- Yowamushi Pedal
- Fullmetal Alchemist
- Rurouni Kenshin/Samurai X
- Gin Tama
- Saint Young Men
- まとめ
漫画の英語タイトル
「ONE PIECE」や「NARUTO」など英語にしても変わらないものはありますが、必ずしもそうとは限らないので、この機会にいくつか覚えてしまいましょう。
Demon Slayer
鬼滅の刃 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
一時期社会現象とも呼ばれるほどの大ブームとなった「鬼滅の刃」。年齢、性別問わず「全巻読んだ!」という人は多いのではないでしょうか。
こちらを英語にすると「Demon Slayer」です。
日本人的には「demon」と言われると悪魔のような存在を想像してしまうかもしれませんが、「demon」には「悪鬼、鬼」という意味もあります。
なお、日本昔話に出てくるような「(和風)鬼」は「ogre」。「人喰い鬼」です。
・demon:悪魔、悪鬼、鬼
Chainsaw Man
チェンソーマン 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
「チェンソーマン」もかなりのブームを巻き起こしましたね。
英語でも「Chainsaw Man」なので、こちらはわかりやすいと思います。
多くのファンに「推しを作ってはいけない作品」と言わしめつつも、誰もが魅了される。そんな大人気の作品です。
Oshi No Ko
【推しの子】 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
大ブームになったこちらの作品にちなんで、コスプレを楽しむ人も多かったのではないでしょうか。
「推しの子」は英語で「Oshi No Ko」。
日本語がそのまま英語タイトルで伝わっているパターンです。
人によっては他の言い方をする場合もあるようですが、もしかしたら「漫画」や「アニメ」のように「推し(Oshi)」が英語になる日も近いかもしれませんね!
Haikyu!!
ハイキュー!! 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
スポ根漫画が好きな人は外せない「ハイキュー‼」。
この漫画の影響でバレーボール観戦に興味を持った人も多いはず。
タイトルの由来はバレーボールを意味する「排球」ですが、英語もそのまま「Haikyu!!」なのでわかりやすいですね。
Attack on Titan
進撃の巨人(1) (週刊少年マガジンコミックス)
言わずと知れた名作「進撃の巨人」です。
主人公エレン・イェーガーの「駆逐してやる……!」というセリフは胸にグッとくるものがありましたね。
話が入り組んでいるうえに伏線回収がかなりしっかりしているので、満足度抜群の作品です。連載中はインターネット上でもいろんな考察が見受けられましたが、そのほとんどを回収してしまうという徹底ぶりでした。
「進撃の巨人」を英語にすると「Attack on Titan」になります。
・attack on:~を攻撃する
・titan:巨人、大物、偉人、重要人物
Chihayafuru
ちはやふる(1) (BE・LOVEコミックス)
百人一首を題材にした「ちはやふる」。
英語のタイトルはそのまま「Chihayafuru」です。
タイトルの「ちはやふる」は、小倉百人一首の「ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは」から来ているそうです。
Detective Conan/Case Closed
名探偵コナン(1) (少年サンデーコミックス)
大人になっても、毎年の恒例行事として「映画は必ず見に行く!」という人は多いのではないでしょうか。
「名探偵コナン」。英語にすると「Detective Conan」。
昔から人気が衰えないだけあって、海外でもかなり知られた名作です。漫画にしてもアニメにしても、エピソードのひとつひとつがとりあえず完結してくれるので、読みやすい(見やすい)作品でもありますね。
なお、英語版タイトルは国によって異なり、アメリカでは「Case Closed」と言われています。
・detective:探偵、刑事
・case closed:解決済みの事件
The Melancholy of Haruhi Suzumiya
涼宮ハルヒの憂鬱(1) (角川コミックス・エース)
世の中のアニメファンだけでなく、いままで漫画にもアニメにも興味がなかったという人にも注目を浴びた「涼宮ハルヒの憂鬱」。
英語にすると「The Melancholy of Haruhi Suzumiya」です。
もともとはライトノベルだった「涼宮ハルヒシリーズ」ですが、漫画にアニメにと人の目に触れる場を続々と増やしてきました。アニメにおいては、主要キャラたちがダンスを踊ったあのエンディングを覚えている人は多いのではないでしょうか。
・melancholy:憂鬱、哀愁
Made in Abyss
メイドインアビス(1) (バンブーコミックス)
少年少女の冒険譚「メイドインアビス」。
アニメ化するほどの名作です。
可愛らしい絵柄なので勘違いしてしまいそうになりますが、中身を開くとだいたいずっと過酷でシリアスな旅が続きます。でも主要キャラたちは(そこそこ)楽しそう。
客観的に見たしんどさといったら、作者本人が「ワクワクする自殺」と表現するほどです。
なお、英語タイトルは「Made in Abyss」です。
・abyss:深淵、奈落の底
SPY×FAMILY
SPY×FAMILY 1 (ジャンプコミックス)
アーニャの愛らしさに胸打たれること間違いなしの作品「SPY×FAMILY」。
こちらは英語でも日本語でもそのままのタイトルなので、覚えやすいですね。
母親が殺し屋、父親がスパイ、子どもが超能力者と、個性豊かな赤の他人が集まった面白い家族の物語です。
時にほのぼの、時にシリアス、笑いあり涙ありのお話。アニメ版の声もぴったりなので、両方見る価値ありの作品ですね。
That Time I Got Reincarnated as a Slime
転生したらスライムだった件(1) (シリウスコミックス)
大人気Web小説をコミカライズした「転生したらスライムだった件」。
英語にすると「That Time I Got Reincarnated as a Slime」。
日本語同様ちょっぴり長いですね。
ストーリー設定がかなり細かいところまで作り込まれているので、ぜひ読んでみてください。コミカライズだけでなく、アニメ化もしているほどの人気作品です。
・reincarnate:生まれ変わる
Don’t Call It Mystery
ミステリと言う勿れ(13) (フラワーコミックスα)
菅田将暉主演でドラマ化もした「ミステリと言う勿れ」。
ついには映画にもなりましたね。
大学生の久能整がさまざまな事件に巻き込まれながらも、己の切り口で謎を解決していくサスペンスです。明らかに人付き合いが苦手そうなのに、人間観察をしっかりしていて、そのうえで世界を客観的に見ている久能整。
淡々とした話し方なのに、彼の言葉に心温まったという人は多いのではないでしょうか。
タイトルを英語にすると「Don’t Call It Mystery」ですが、初期には「Do Not Say Mystery」とされていました。
Jujutsu Kaisen
呪術廻戦 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
海外にもファンが多い「呪術廻戦」。
まさに(良い意味で)王道といった感じの異能力バトル漫画ですね。
英語でもそのまま「Jujutsu Kaisen」と表記されています。バトルものが好きな人は必ず通っておきたい名作です。
アニメ化するほどの大ブームを巻き起こしました。
The Promised Neverland
約束のネバーランド 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
アニメ化に続き、実写映画化もした「約束のネバーランド」。
とある施設で家族のように暮らす親のいない子どもたちが、隠された真実を知り、自分たちの運命に立ち向かっていくお話です。
週刊少年ジャンプで連載されていたということで、少年漫画という立ち位置でありながらも、主人公が女の子(エマ)というまさに今時の設定が組み込まれています。
英語にすると「The Promised Neverland」です。
Frieren: Beyond Journey’s End
葬送のフリーレン(1) (少年サンデーコミックス)
儚く美しい世界観が魅力の「葬送のフリーレン」。
主人公はエルフのフリーレン。
ファンタジーの王道として「魔王を倒す旅に出かける勇者一行」というのはよくある設定ですよね。ですが、この物語のすごさは、魔王を倒す冒険のもっとずっとあとから始まることにあります。
エルフは長命。なので、魔王を倒す旅で勇者たちとともに過ごした10年は、フリーレンにとってほんの一瞬の出来事のように感じていたんですね。
冒険のあとはそれぞれ別の道を歩むことになりましたが、勇者が亡くなった(大往生した)ことで人間の命の儚さを知り、「もっと彼ら(人間)のことを知ろうとすればよかった」と考え、また新たな旅を始める……という「魔王を倒す旅」の後日譚から始まるストーリーです。
ちなみに、タイトルを英語にすると「Frieren: Beyond Journey’s End」。
「Frieren」はドイツ語で「凍る」という意味があるので、長命なエルフであり、どこか達観したフリーレンにはぴったりの名前ですね。
The Ancient Magus’ Bride
魔法使いの嫁 1巻 (ブレイドコミックス)
切なくも美しい世界観が魅力の「魔法使いの嫁」。
イギリス、もしくは異類婚姻幻想譚が好きな人は絶対に読んでおきたい作品のひとつです。
つらく苦しい過去を持ちながらも、魔法使いのエリアスに出会い、前向きに生きようとする主人公チセの人としての成長が魅力です。
英語版タイトルは「The Ancient Magus’ Bride」。
・ancient:古代の、古来の
・magus:古代の魔術師/魔法使い
・bride:花嫁
Tokyo Revengers
東京卍リベンジャーズ(1) (週刊少年マガジンコミックス)
北村匠海主演で実写化もした「東京卍リベンジャーズ」。
ただの不良ものと思いきや、そこにタイムリープ設定が組み込まれているという斬新な物語です。
仲間との熱い友情や恋愛など、ヒューマンドラマとしても楽しめます。
「東京卍リベンジャーズ」を英語にすると「Tokyo Revengers」。そのままなのでわかりやすいですね。
・revenger:復讐者
Natsume’s Book of Friends
夏目友人帳 1 (花とゆめコミックス)
妖たちが登場する和風な物語「夏目友人帳」。
絵柄も併せて、終始透き通ったような印象を受けるお話です。夏が終わってしまうときに感じるようなもの悲しさや儚さ、そして美しさを見事描写しています。
良い妖もいれば、悪い妖もいる。
人間と一緒ですね。
「夏目友人帳」を英語にすると「Natsume’s Book of Friends」です。
Death Office
死役所 1巻 (バンチコミックス)
松岡昌宏主演で実写ドラマ化もした「死役所」。
どんな人にも平等に死は訪れる――そして、それは明日突然来るかもしれない。そんな当たり前のことを思い出させてくれる作品です。
死役所の中で働く人たちの過去についても作中で描写されているので、非常に感情移入しやすいストーリーになっています。涙なしには読めない、ギュッと胸が苦しくなる物語です。
タイトルを英語にすると「Death Office」。
What Did You Eat Yesterday?
きのう何食べた?(1) (モーニングコミックス)
ほのぼのした雰囲気の作品が読みたい人におすすめの「きのう何食べた?」。
ゲイカップルふたりの食生活をメインに描いています。
それ以外にも、互いが抱える事情や葛藤、苦悩、そして家族との向き合い方も描かれていて、いろいろと考えさせられる作品です。
英語のタイトルは「What Did You Eat Yesterday?」で、ほぼ日本語を直訳した形。なので、わかりやすいでしょう。
西島秀俊、内野聖陽主演で実写ドラマ化もされました。
Tokyo Ghoul
東京喰種トーキョーグール リマスター版 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
世界的に高い人気を得ている「東京喰種」。
ダークファンタジーが好きな人にはたまらない作品です。
その人気の高さから、アニメ化、果ては実写映画化されたことでも話題になりました。その人気はとどまるところを知りません。
「東京喰種」の「喰種(グール)」自体は当て字らしいですが、「グール」とは一般的に、屍肉を喰らう怪物のこと。リビングデッドの一種と言われているものの、ゾンビとは違い、容姿は自由自在に変えられるとのことです。
なお、英語にすると「Tokyo Ghoul」。
・ghoul:食屍鬼、悪霊
Kuroko’s Basketball
黒子のバスケ 1 (ジャンプコミックス)
高校バスケを題材にした「黒子のバスケ」。
一般的に、スポーツものの漫画といえば、主人公は目立ちたがりだったり、初心者でありながらも特筆すべき能力があったりと、スポーツ向きの体格/性格をしていることが多いですよね。
ですが、存在感がないことが個性という、通常のスポーツ漫画にあるまじき主人公を描いたのがこちらの作品です。
英語版のタイトルもそのまま「Kuroko’s Basketball」です。
Yowamushi Pedal
弱虫ペダル 1 (少年チャンピオン・コミックス)
毎日のように秋葉原に通うオタクが、ひょんなことから自転車競技部に入部するという摩訶不思議な設定を用いた「弱虫ペダル」。
自転車競技を知らない人でも、「ツール・ド・フランス」なら一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
アニメをこよなく愛する主人公はどう考えても体育会系向きの性格ではないものの、友人や先輩の支えもあり、人間としても成長していきます。人とのつながりを描くのがとても上手ですね。
英語のタイトルは「Yowamushi Pedal」です。
Fullmetal Alchemist
鋼の錬金術師 1巻 (デジタル版ガンガンコミックス)
アニメ化に次ぎ、最近では山田涼介主演で実写映画化もされているので、知っている人はかなり多いのではないでしょうか。「鋼の錬金術師」です。
これを英語にすると「Fullmetal Alchemist」。
禁忌とされる人体錬成に失敗し、体すべて、あるいは体の一部を失ってしまった兄弟が、体を取り戻すために戦う物語です。
美しい兄弟愛に泣けること間違いなし。
・alchemist:錬金術師
Rurouni Kenshin/Samurai X
るろうに剣心 1 ―明治剣客浪漫譚― (集英社文庫(コミック版))
海外からのファンもかなり多い「るろうに剣心」。
佐藤健主演で実写映画化もされましたね。かなりはまり役でした。
舞台は明治時代。かつて「人斬り抜刀斎」として知られた主人公が、とある理由から「不殺(ころさず)」を誓い、けれども「人斬りであったことを忘れてはならない」と逆刃刀を手にします。
主人公の中のさまざまな葛藤や後悔、本来の優しさがうまく描かれています。
英語では一般的に「Rurouni Kenshin」と呼ばれていますが、一部の国では「Samurai X」として知られています。「Samurai X」の「X」は、主人公の頬に入っている十字の傷から来ているそう。
Gin Tama
銀魂 モノクロ版 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
コメディー漫画最高峰の作品といえば「銀魂」。
もちろん感動で胸いっぱいになるようなストーリーもあります。ギャグ回が多いので、なにも考えずに笑いたいという人におすすめです。
アニメ化に次ぎ、小栗旬主演で実写映画化したことでも注目を浴びました。キャストもかなり豪華な顔ぶれで(しかもはまり役ばかり)、内容的にもかなり高い評価を得ている作品なので、気になる人はぜひチェックしてみてくださいね。
英語版のタイトルは、そのまま「Gin Tama」です。
Saint Young Men
聖☆おにいさん(1) (モーニングコミックス)
クスッと笑える漫画が読みたい人におすすめの「聖☆おにいさん」。
仏教の祖であるブッダとキリスト教の祖が、下界に降りてバカンスを楽しむというぶっ飛んだ斬新なストーリーです。
ふたりの共同生活を描いたギャグメインの作品になっています。
「ルシファー」や「ロキ」など、宗教などに詳しくなくてもなんとなく聞き覚えのあるキャラクターたちが登場します。
英語版のタイトルは「Saint Young Men」。
まとめ
他にもまだまだある日本発の漫画。
日本の漫画が世界中の人たちに読まれるのはとても素敵なことです。
海外に行ったら「漫画好きなんだ!」という人に出会うことも少なくありません。そんなときのために、話のネタとして漫画のタイトルを英語で言えるようにしておいてはどうでしょうか。
※本記事の情報は2023年10月時点のものです。